10. 乳児と大人の腸内細菌のちがい

花粉症対策

光岡博士の乳酸菌のはなしシリーズ

新生児の腸内に細菌がすみつくまで

ヒトは母体の胎内にあるときは無菌の環境で育つ。
新生児として生まれると間もなく、皮膚や気道、消化管などの粘膜で細菌が増殖しはじめる。

出生後はじめて排泄される胎便は通常無菌であるが、
誕生の翌日には、ほとんどの新生児の糞便内に
大腸菌(E.coli)、腸球菌(Enterococcus)、クロストリジウム(Clostridium)、酵母などが出現し、
哺乳後、細菌数は急激に増加し、
生後1日目にはほとんどの新生児の糞便内に
大腸菌、腸球菌、乳酸桿菌(Lactobacillus)、クロストリジウム、ブドウ球菌(Staphylococcus)などが認められるようになり、
総菌数は1011/g以上になる。

生後3~4日目頃、ビフィズス菌(Bifidobacterium)が出現しはじめ、
はじめに出現した大腸菌、腸球菌、クロストリジウムなどは徐々に減少し、
5日目頃にはビフィズス菌が最優勢となり、
新生児の腸内菌叢のバランスはほぼ安定する。

 

母乳栄養児と人工栄養児の腸内菌叢 

母乳で育てられている乳児(母乳栄養児)は、
ミルクで育てられている乳児(人工栄養児)より消化不良症や赤痢などの腸内疾患や感冒にかかりにくく、
死亡率も低いことが知られており、
その原因の一つとして腸内菌叢の差異があげられている。

すなわち、母乳栄養児の菌叢は単純で、ビフィズス菌が最優勢(90%以上)であるのに対し、
人工栄養児の菌叢は複雑で、ビフィズス菌は母乳栄養児より菌数が低く、
大腸菌や腸球菌も優勢に出現し、
また、大人の糞便に最優勢菌として出現するバクテロイデス(Bacteroides)、ユウバクテリウム(Eubacterium)、嫌気性レンサ球菌(Peptococcaceae)などの嫌気性菌が検出される。

 

離乳期から大人の腸内菌叢 

乳児の発育が進み、離乳食を摂るようになると腸内菌叢は大人に似てくる。
その特徴はバクテロイデス、ユウバクテリウム、嫌気性レンサ球菌などの嫌気性菌群が増加し、
大腸菌、腸球菌が減少することと、
ビフィズス菌の菌種・菌型のパターンも乳児特有のB.infantis、B.breveが消失して大人のビフィズス菌であるB.adolescentis、B.longumが優勢に出現することである。
幼児の腸内菌叢のパターンは、大人とほとんど同じパターンである。

 

老人の腸内菌叢 

老人においては総菌数がやや減少し、
ビフィズス菌は検出されない個体がみられるようになり、
菌数も減少し、これとは逆に、ウェルシュ菌が多くの老人で検出されるようになり、
菌数も著しく増加する。

また、乳酸桿菌、大腸菌、腸球菌も増加の傾向がはっきりみられる。

この現象は腸内菌叢の老化とみることができるが、
宿主の生理機能の老化が腸内菌叢に影響をおよぼした結果が、
さらに老化を促進することにもなると考えられる。

 

 

著者:光岡 知足 氏
プロフィール
東京大学 名誉教授 東京大学農学部獣医学科卒業。
同大学院博士課程修了。
農学博士。
理化学研究所主任研究員、東京大学教授、日本獣医畜産大学教授、日本ビフィズス菌センター理事長を歴任

『大和薬品株式会社なるほど健康塾より転載』

 

腸内細菌叢の変化

加齢により腸内細菌叢の総菌数がやや減少し、
ビフィズス菌が減少し、
ウェルシュ菌が著しく増加します。
また、乳酸桿菌、大腸菌、腸球菌も増加します。

 

この現象が宿主の生理機能の老化であるならば、
この現象を抑制することで、健康増進効果を得ることができます。

花粉症対策は様々ですが、その一つとしてサプリメントの活用をご検討ください。

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もともと私たちには、トラブルの原因物質を跳ね返すバリア機能が備わっています。 “司令官”と”戦士”たちが互いにバランスを取りながらバリア機能をコントロールしているのですが、生活習慣や環境などによって戦士の力が弱まるとバランスが崩壊。 バリア機能も低下するため、刺激に対して過剰に反応しやすくなってしまいます。

人気商品には「乳酸菌」を配合したものが多いようです。
① アレルライトハイパー(日清食品)はリフレクト乳酸菌(T-21株)、
② 酒蔵の乳酸菌 米のしずく(菊正宗)はライスパワー乳酸菌 LK117、
③ アレルナイトプラス(オリエンタルバイオ)は植物性ラクトバチルス乳酸菌、
④ まもり高める乳酸菌(ハウス)は乳酸菌L-137、そして、
⑤ アレルケアはL-92乳酸菌を、
それぞれ配合しています。

乳酸菌はプロバイオティクスであり、腸内細菌叢のバランスを改善し、身体によい作用をもたらします。

抗生物質は菌を殺して身体を守りますが、プロバイオティクスは身体によい菌を増やすことで健康を守ります。

 

生きたまま腸まで辿り着いた乳酸菌が、そこで乳酸などの代謝産物を産生する?
そして、この産生物が我々にとって有益な健康効果をもたらす?

 

有益な健康効果をもたらすのは生きて腸に辿り着いた乳酸菌の代謝産物だから、
当然、花粉症対策サプリに配合されている乳酸菌は、
生きたまま腸まで届いている?
ところが、
腸内細菌研究の第一人者である光岡博士は、
「摂取した乳酸菌は腸内には定着しない」と言います。

すなわち、
腸内細菌研究の第一人者である光岡氏らの研究によれば、
乳酸菌は胃酸などで死滅させられるため、
ほとんど生きて腸まで到達しません。

さらに、
生きて到達することができた菌も、
先住民である善玉菌に阻まれて、
定着することはできません。
勿論、腸内で増えることもできません。

 

乳酸菌の摂取により、腸内のビフィズス菌が増えウェルシュ菌や大腸菌などの有害菌が減少して腸内菌叢のバランスが改善されます。

これにより、糞便水分含量が増加し、糞便の色調などが改善され便秘の予防につながり、その結果、糞便中の腐敗性生成物も減少することが明らかにされています。

つまり、乳酸菌を摂取すると、摂取している期間中は糞便から摂取菌が検出され、摂取後は検出されなくなります。

よく広告では『この乳酸菌は生きたまま腸に届き、健康によい効果がある』と述べられ、「摂取した乳酸菌が腸内で増殖する」ような印象を与えますが、これは誤りです。

乳酸菌が生きたまま腸に届いたときは、
生きたまま腸内細菌叢を通過するのであって、腸内で増殖するのではありません。
摂取を止めると摂取した乳酸菌はすべて糞便とともに排泄されてしまいます。

それでも、乳酸菌などのプロバイオテクスは、人体に良い影響を与えます。

乳酸菌は腸内環境を整えるだけでなく、以下のような嬉しい効果をもたらします。
・免疫力強化
・花粉症予防
・アレルギー症状改善
・肌荒れ改善

すなわち、乳酸菌には「花粉症予防効果」があります。
ただし、乳酸菌は薬ではなく食品ですから、すぐに効果を発揮するものではありません。
最低でも2週間は同じ種類の菌をとり続けてください。

確かに、乳酸菌は花粉症対策に有効ですが、あなたは乳酸菌だけで十分ですか?

乳酸菌に関連する機能性食品は、プロバイオティクスとプレバイオティクスおよびバイオジェニックスの3つに分類することができます。

これらの中で、
プロバイオティクスとプレバイオティクスは、主に腸内フローラを改善することにより、さまざまな保険効果を示すとされています。

プロバイオティクスは生きた微生物ですから、生きて腸内に到達しなければ、効果を発揮できません。

なお、死菌も善玉菌の餌になるので有用とされますが、これはプレバイオティクスと同様であり、プレバイオティクス的効果といえます。

これに対して、バイオジェニックスは、
「体全体に直接作用し、腸内の免疫機能(腸管免疫)を刺激したり、コレステロール・血糖・血圧を安定させたりして生活習慣病や老化を防止する食品成分の総称」であり、

「死菌を含めた乳酸菌の菌体成分が腸管免疫を刺激することで生体活性を促し、腸内フローラにも好影響を与える」ことになり、
一度に高濃度の菌を摂取すると腸管免疫を直接刺激するので、より大きな効果を期待できます。

生菌を多く取ろうとすると、ヨーグルトや乳酸菌飲料の大量摂取が必要ですが、
バイオジェニックスの発想により「死菌でも構わない」とすると、
長期間発酵させた乳酸菌生成物を加熱処理し、錠剤などにすることも可能です。
そうすれば「兆」を超える単位の菌が簡単に摂取できるようになります。
これが乳酸菌生産物質なのです。

サプリメントにすれば、体調が悪いときや病気の予後に使えるようになるでしょう。

すなわち、体外で作られた乳酸菌生産物質および乳酸菌の死菌が、
プロバイオティクス以上の効果を奏することが判明し、
とりわけ「乳酸菌生産物質」が注目されております。

 

プロバイオティクスから始まった日本の機能性食品の研究は、
バイオジェニックスへとたどり着いたことで、
新たな段階へ突入しております。
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